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ぐうの日常

香港映画俳優トニー・レオン梁朝偉を地味に応援する管理人ぐうの、日常のつぶやきです。  画像の無断転載は禁止です。

「父子」「天堂口」 

 

東京国際映画祭の感想を今ごろちょこっと。
「父子」
アーロンがダメダメな父親を演じている映画。「boy」と呼ばれている小学生の息子がなんとも名演技。
「父子」ポスター

「天堂口」
「天堂」とは「天国」と言う意味だったのだ、と映画を観て知る。と言う事は「天堂口」は「天国への入り口」と言う意味かな。
「天堂口」ポスター



以下、ネタばれあり。
「父子」
アーロンは諍いを起こしてはすぐ仕事をやめてしまうは、博打で借金を作ってしまうは、奥さんに暴力をふるうは、のダメダメな男性。

嫌気を起こした奥さんに出て行かれてからは小学生の息子「boy」と二人暮らし。いいかげんに目を覚ましてまともに働けよ・・と思うのだが、なかなか人間の性格は変わらない。
最後はboyに盗みまでさせてしまう。

ただ、子供にとっては親はどこまで行っても親なのだ。
十年後、boyは青年になって自分が子供の頃父親と泊まった旅館に立ち寄り、子供の頃盗んだ時計を知り合いの家に返しに行く。
近所に住んでいたおばさんに父親の消息を聞き、その場所を遠くから見つめる。

その父親らしき姿を遠くから見つけた時に浮かぶ思いは憎しみでも恨みでもなく、懐かしい父親と過ごした少年時代の楽しい思い出ばかり。

父親は弱くてだらしない人間性を隠すことなく晒しつつも、懸命に自分を育ててくれた・・。自転車の後ろに乗って風車を回していたあの頃。

悲しいことに「精神年齢が子供である親」に育てられた子供は、自分が早く大人になるしかない。それしか生き残る道はないのだ。


「天堂口」
残念ながら、いろんなブログでの感想をチラ見(自分の感想を書く前はあまり人の感想は読まないようにする)したところ、「ありきたり」「いろんなお話を寄せ集めたみたい」などとあまり評判は良くないようだ。
(どこかのブログで「天堂口」にジョウ・シュンが出ていると言うのを読んだような気がするのだが、ジョウ・シュンは出てない。リー・シャオルーの間違いでは?と思うのだけど)


しかし、田舎から出てきた三人の青年が都会で体験する愛と友情と裏切りの物語ーとして考えた時、ある程度類型的になるのは否めないのではないかと思う。
その中でいかに人物を際立たせて描けるか、が重要になるのではないか。

もしかしたら東京出身の人間と地方出身の人間では、この映画を観た場合の印象は違うかもしれない。
東京出身の人間にはわからないだろう。地方の人間がいかに都会に憧れるか。都会に身を置きそこで生活を営むことを期待しないし、一度も夢想しないような地方の若者がいるだろうか。

自分はたまたま結婚で上京してきたので、必ずしも自分で全て望んできたのとはちょっと違うが、それでも最初は都会の人々に気後れし、お洒落なお店で自分が食事をしたり買い物をすることに憧れたりした。

そうした誰もが「通る道」を描いた映画でもあるのだ。
会社の受付嬢(高嶺の花)に恋をし、仕事のできる先輩に憧れる。(大体仕事のできる先輩と受付嬢が既に恋人同士だったりするのだが)もちろん違法な事をしたり銃を乱射したりはしないまでも。

この映画で特に印象に残ったのはスー・チーの美しさ。特に背中を見せたドレスで、真っ白な絹のような肌を出していたのが素晴らしかった。
この肌を見たら男性誰もが「守ってあげたい」と思うのではないだろうか。
(しかしスー・チーちゃん、恋人がいるのにダニエル・ウーへの思わせぶりな言葉は罪なのでは・・もし出会う時期が違っていたらダニエルと恋人になってたのかもしれんが)

次は悪役は初めてではないかと思うリュウ・イエ。
優しいお兄さんだったのに、都会に出てから野心がだんだん剥き出しとなり冷酷な人間となっていく。全く表情を変えずに人を殺すシーンは凄い。

三番目はトニー・ヤン。
野暮ったい、人のいい弟役。ある意味、一番強い人間なのではないかと思う。都会にいても自分と言うものを決して見失わない。最後まで兄を気遣っている。同じ兄弟でもこれだけ性格が違ったから悲劇が生まれたのか・・・。
「僕の恋、彼の秘密」と「夢遊ハワイ」はどこか似たような役だったが、今回は人物が際立っていて、今後の演技に目が離せない俳優だ。

四番目はチャン・チェン。
今回チャン・チェンを初めて「格好良い!」と思った。(ごめん、これまでは特に男性として見てなかったよ)
鋭い目つきの殺し屋とスー・チーを愛する一人の男性を熱演。
とにかく仕立てのいいスーツが決まっている。

あと脇役としてはクラブ「天堂」のオーナー、スン・ホンレイが素晴らしかった。ただ座っているだけで威圧感・存在感があった。

残念ながらダニエル・ウーは「中道」の役と言うこともあり、名優に挟まれて存在感が少し弱かったかな、と思う。
初めて銃を扱ってあの命中率はいかがなものかと言う突っ込みどころはある。
(「天堂口」、てっきりチャン・チェンとダニエル・ウーが兄弟の話とばかり想定してたけど違ってました)

category: 香港映画

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コメント

 

こんばんは。

天堂口の不評・・・
残念ですが、実際あの時間枠の中であれだけの内容を織り込むのは無理があったのだと思います。情景も道具立てもよいのに、重厚感がでなくなってしまったのが本当に残念です。
一般公開しても、どれくらい入るか心配・・・

>初めて銃を扱ってあの命中率
ふふふ。多分ラストに至るまであまり銃に馴染めずにいたであろうダニエルが、銃撃戦でかっこよく撃ちまくりすぎたかな、という気も。あそこだけは、過去のいろんな作品で銃を撃ってきた彦ちゃんの姿が見えてしまったかな。

それでもいい映画でした。あの映画をきっかけに、今までいまいちだったチャン・チェンに目が行くようになりました。

藍*ai #a2fnBRhM | URL | 2007/11/07 01:08 | edit

藍*aiさん
>重厚感がでなくなってしまったのが本当に残念です。

そうですね・・・絵も綺麗なんですけどね。
私自身、もっとドロドロした内容を想像していた(「ワイルド・ブリット」のような)のですが、綺麗にまとまっていて万人受けしそうな感じに仕上がってました。(それがまずいのかな)通好みには物足りないでしょうけど。
一般公開は厳しそうですね。単館上映向きかもしれないです。

>多分ラストに至るまであまり銃に馴染めずにいたであろうダニエルが、銃撃戦でかっこよく撃ちまくりすぎたかな、という気も。

いえいえ、リュウ・イエとトニー・ヤンの危機を救う(銃器を盗み出すところ)、初めて銃を使うところでもガンガン当ててましたよ~。

チャン・チェンがとにかく格好良かったですね。

ぐう #XjZxsWQw | URL | 2007/11/07 09:35 | edit

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