ぐうの日常

香港映画俳優トニー・レオン梁朝偉を地味に応援する管理人ぐうの、日常のつぶやきです。  画像の無断転載は禁止です。

徒然に2046 

 

「2046」を何度も観て思うことがある。
一つは最後にチャウがバイ・リンと別れて去っていくシーン。彼は今後どのような生活を送るのだろう。これまで通り、女性達と一夜限りの遊びを繰り返す生活を続けるのか。もしくは女遊びは一切止めて執筆活動に専念するのか。映画ではこれと言った結末は明示されていないように思える。ただ思えるのは彼は愛する人と一緒になれなかった絶望から立ち直っていないということだけ・・。
これは「花様年華」の結末とは対照的である。この映画では二人が別れた事は
明白であり、チェン夫人はすっきりとした明るい笑顔で息子との生活を前向きに捉えている。対照的にチャウはアンコールワットの遺跡から暗い表情で立ち去っていく。
「花様年華」の結末には一つの結末が用意されているのに対し、「2046」の結末には暗い闇が広がっているように思える。そういう意味では私は「2046」は未完の映画であるとどうしても思えてしまうのである。

未完であると思えることのもう一つの理由は未来世界の部分である。takは未来では「チャウ自身」とされているが、どうしても「チャウ=tak」には見えないのだ。takにチャウを投影することは不可能だ。これはtakの演技がどうこうという問題ではなく、もしかしたら日本人だけの問題かもしれないが、takがあまりに普段のイメージが定着しているため映画上の別人として捉えられないのである。takファンには申し訳ないが、tak以外で、例えばあのシーンを明石家さんまが演じていると思ってくれれば私の説明がおわかりいただけるだろうか。

他の登場人物はそのまま未来世界に投影されているのに対し(バイ・リン、ミミ(ルル)、ミミの恋人、ワン・ジンウェン、ホテルの大家)チャウだけがtakになっているのである。
確かにtakは存在する、ワン・ジンウェンの日本人の恋人として。しかしそこに彼の顔が必要だったろうか?後姿、首から下のショットで十分だったのではないのか。
「顔の見えないワン・ジンウェンの日本人の恋人」は未来世界ではトニー・レオンが演じてこそ、この映画は完璧となったのではないか。

チャウが未来世界のアンドロイドのフェイ・ウォンに「秘密」を語り、「僕と一緒に行かないか?」と何度もささやき、そのうなじに唇をはわせる姿を観てみたかった。
服装はスーツのままか、それともボロボロのトレンチコートを纏っているのか。彼こそが2046に行きたかったはずなのだ。

もしウォン・カーウァイ監督に質問できたら聞いてみたい。(って絶対ないですけど)「未来部分のtakのシーンをトニーが演じる、と言う事は考えなかったのですか?」と。

「2046」は終わりのない無限のループのようだ。バイ・リンと別れたチャウはまた女遊びの饗宴の中に身を置くかもしれない、またはシンガポールにまたスーリーチェンを探しにいくのかもしれない。映画の冒頭に戻ってしまうのだ。
ただ、一つだけ分ってることがある。彼は永遠に「2046」にはたどり着けないということだ。

それは「愛には代替品はないんだ」ということに気づいてしまった(または当に気づいていた)のだから。
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コメント

 

なるほど・・・

私にとっての最後の方のシーンはどれもチャウ氏がふっきれたような表情であるようにとっていたのであまり気にしていませんでした。(結局はチャウ氏を見れればよいのかも・・・)

チュウ氏にとってのバイ・リンはあまり影響力がなかったと感じていたので(すなわち通りすがりの女的・・・かな?)他の男にいくとヤキモチはやくがそれはそれでと・・・彼が求めていたものに欠けていたのではと思っていました。
そして未来のチャウ氏。

ほんとだ、ほんとだ。後姿だけでもよかったんだ。なるほど。
しかし未来にチャウ氏が出てきたらますますエロ・・・あ、いやになってた気がいたします。R指定必至でしたでしょうな。
場面がどうとかってことよりチャウ氏がR指定だったと・・・
今のところもう一度2046を見ることは私の中で封印してるので(だって見ちゃうと・・・あ~~~~)確認はやめときます・・・
といいつつ・・・あ~~~~~e-273

ドンチャ #C04vCiTU | URL | 2005/09/12 10:17 | edit

>ドンチャさん
そうですね・・ますますエロに・・。R指定に・・。(汗)
いや、どーしても映画観てるとtakさんシーンで眠くなるので、ここもトニーが演じてくれたらなぁ、と。そういうバージョンないですかね・・監督。

ぐう #- | URL | 2005/09/12 22:45 | edit

シャンシャンの2046

ぐうさん、ブログスタート、遅ればせながらおめでとうございます。これから時々楽しみに訪問させていただきます。よろしくお願いします。
さて、「『顔の見えないワン・ジンウェンの日本人の恋人』は未来世界ではトニー・レオンが演じてこそ、この映画は完璧となったのではないか。」 についてですが、これこそ代理を置き、間接的であればあるほど、秘めた想いは至高に向かい、情念も高まるのではないかと思います。その情念を表すためには、チャウ自身が表にでることは憚られるべきで、敢えてトニーが演じない必然性こそあったのではないでしょうか。(^_^;)って、いかがなものか。はて?新文芸座でじっくりまた見つめたいと思います。シャンシャンこそ大事な女って本当に説得力ありますね。シャンシャンは「トニーの心知らず」でまた無邪気な可愛さパワーを増していますね。よいなー。シャンシャンのぐうさん漫画への再登場も期待しています。ではまた!

Kobuta #- | URL | 2005/09/19 19:39 | edit

kobutaさん、ようこそ!

>これこそ代理を置き、間接的であればあるほど、秘めた想いは至高に向かい、情念も高まるのではないかと思います。

うーむ、なるほど、深い・・深いです!
若輩者の私、まだまだ読み込みが足りないと思ってます。またいろいろご感想お待ちしてます。

ぐう #- | URL | 2005/09/20 00:32 | edit

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