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ぐうの日常

香港映画俳優トニー・レオン梁朝偉を地味に応援する管理人ぐうの、日常のつぶやきです。  画像の無断転載は禁止です。

「傷だらけの男たち」・敢えてインファと比較 

 

「傷だらけの男たち」、アンドリュー・ラウ監督は「『インファナル・アフェア』とはまったく違う映画です」と仰ってます。
なので、この映画を「インファナル・アフェア」と比較するのは不適切だと思うのですが、敢えて似ている点を検証(←ナニサマ:笑)してみたいと思います。

だってバスの中でポン(金城君)がヤンのように指をトントンしてみたり、バーで「潜入捜査官のつもりか!」と情報を持ってきてくれた知人をなじったり、監督自身がインファ・ファンを意識して撮影していると思われますから。


「傷だらけの男たち」情報。

・7月20日(金)発売の「キネマ旬報」金城君インタビュー記事掲載予定。
・7月23日(月)発売の「AERA」金城君記事掲載予定。

以下、インファとの比較、ネタばれあり。
まずオープニングで「傷だらけの男たち」でインファを想起させるもの。

・容疑者を車で追跡
・バー店内や路上での覆面捜査官(女性を含む)
・室内(アジト)への突入シーン

畳み込む冒頭シーンで緊張感を高め、観客を「インファナル・アフェアのような話か?」と思わせるが、実際はマフィアの抗争も出てこないし、陰惨な殺人事件があるものの話の展開に「いつヘイが妻やポンに正体を見破られるか」と言う、「インファ」の中の「潜入がいつばれてしまうか」と言うような緊迫感はない。

一つは「傷だらけの男たち」はチョイに代表されるように、そんなに優秀な推理ができる人物は存在しないからだ。(ポンは除く)
警察はヘイがわざと残した証拠にも行き当たらないでいるのだから。その為、ヘイは妻に雇われたポンを、却って利用して「自分が用意した真相」に到達させようとする。

続けてインファを想起させるもの。

・男性と女性との関係(ラブシーン)

恋人同士、男女の関係はどちらかと言うと対等で、お互いに自分の仕事や世界を持っている。ラブシーンは決して激しくなく、抱擁か、せいぜいキス止まり。(でも印象的)監督はもしかしてすごく恥ずかしがり屋なのだろうか?

そして今回「傷だらけの男たち」でいろいろ考えさせられた「人間としての『業』」。
その中での象徴として

・お寺やお墓のシーンなど宗教観を感じさせるもの

「インファナル・アフェア」では映画の冒頭でお寺の前でサムボスが若い手下に自分への忠誠を誓わせ、違法行為をしている自分を「お守りください!」と合掌する。多額のお布施もしていると思われる。
また「終極無間」ではサムボスはシェンをランタオ島に案内し、シェンは「妻の位牌を買いたい」と言っている。
「無間序曲」ではあの世行きのお札を燃やすシーンが出てくる。

どれも罪を犯しつつも贖罪や救済を求める人間の自分勝手な業を感じさせる。(シェンは違うかもしれないが)
そして実際は神仏が人生の苦難を救ってくれないことは当人達も十分承知している。


果たして「傷だらけの男たち」ではどうか。

陳夫婦の墓のあるお寺に多額の寄付をする人物。身内の成仏を願いつつ、自身はあの世の人物が本当は望んでいない、悲しむであろう復讐を止めることはできない。
「南無阿弥陀仏」とかかれた寺の土壁を駆け抜ける人物のシーンが象徴的だ。

オブジェのような仏像の頭で行われる凶行。
十字架に飛び散る血飛沫。

仏像も十字架も決して人間を救ってはくれないことを見せ付けられる。

しかし同じ人物が、お布施は行いお寺で身内の成仏をあの世での安寧を祈る。

この二律背反の思想、人間の業の深さはアンドリュー・ラウ監督の意識に寄るものか、それともアジア人における共通点か。


あと敢えて触れなかったが、やはりあの「デコ一発」は・・。
やっぱあの死に方でないと気が済まないですか?>監督。

category: 香港映画

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