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ぐうの日常

香港映画俳優トニー・レオン梁朝偉を地味に応援する管理人ぐうの、日常のつぶやきです。  画像の無断転載は禁止です。

「傷だらけの男たち」に思う男の友情 

 

今日「傷だらけの男たち」二回目鑑賞してきました。

やっぱトニーは凄いなと。

冒頭のXmasの店のシーンでは、3年前でまだヘイ(トニー)は結婚してないはずなのに結婚指輪をしている(ファンッションリングか?)と言う突っ込みをどこかで読み、今日チェックしようと思ったらトニーの表情ばかりに気をとられて全然覚えておらず、結局帰宅して公式サイトのスペシャルヴァージョンで確認したのでした。(指輪していましたよ・・)

あとどうでも良い事ですが、劉正煕(ラウ・チンヘイ)と陳偉強(チャン・ワイキョン)を足し合わせると『劉偉強』、つまりアンドリュー・ラウ監督の名前になるのですね。監督の洒落でしょうか。


「インファナル・アフェア」のようにマフィア同士のドンパチも、あっと驚くようなどんでん返しもないので一見地味な映画に見えますが、やはりトニーの演技とアンドリュー・ラウ監督は素晴らしいと思いました。
そしてラブストーリィと言いつつ、やはり男の友情の話でした。

残念ながら公開後、あんまり好評価を見てないのですが。(ただ自分の感想をまとめるまでは他人の感想は極力見ないようにしてたので詳しくはわかりません)


以下、まとまりもなく思いつくまま感想。(ネタばれしていますので、映画未見の方は読まないでください)
主役のラウ・チンヘイ。

この人物はどのような人間なのか。
恐らく頭脳明晰で仕事ができて、部下が一目置いているような人物。
Xmasのパーティシーンで、水割りのグラスの底にティッシュを敷いているところからすると少し神経質な面も見える。

レイプ犯逮捕の時、犯人が女性の顔や手足を切り刻んでいたのを見て、相手を散々に打ち据えているが、その時も手にした武器にハンカチを巻くのを忘れない。弱い女性に向けられた暴力に憤りに駆られているが、どこか冷静。そしてそんな事はその日が初めてではないようだ。部下がドアを閉めて見て見ぬフリをしているから。(ドアの向こうを見たトニーの後ろ姿が「一瞬固まる」のは凄い)

そんなヘイが、目を配り、仕事の仕方を一つ一つ叩き込み、時には恋愛相談にも乗る(しかし40歳過ぎるまで結婚してないのに恋愛相談に乗れるのだろうか?相談する方もする方だが)愛情を込めて育てた部下がポン(金城武)である。

義父の殺人事件が起きた時、ヘイの妻スクツァン(シュー・ジンレイ)は現在探偵をしているポンに事件について調べてほしいと頼む。ポンに頼んだ理由は「なかなか手に入らなかったカメラを見つけてくれた」実績があるからか、夫が目をかけている後輩で信頼があるからか、身内を亡くした喪失感を理解してくれると思ったからか。
この頃、既にスクツァンはヘイに薬を飲まされていて、眠気と倦怠感で動けなかったのも理由かもしれない。そうでなければ自分で調べようとしていたかもしれない。報道カメラマンとしてイラクまで行ったくらいの行動力がある女性だから。

ポンが事件の真相を調べることになった時、ヘイは皮肉に感じたかもしれない。見所があると思って捜査のやり方を一から教えた人間に、自分がいずれ追い詰められることが十分想像されたから。

ポンの恋人が自殺した時、彼が我を忘れて泣いている姿を見て、ヘイは心の中で羨ましく感じただろうか。それとも自分の家族を亡くした悲しみを新たにしただろうか。自分は声を上げて泣くこともできない。過去について人に語ることも出来ない。


ラスト、ポンに真相を突き止められた時、ヘイの顔はどこか安堵しているようにも見えた。自分が果たした復讐を誰かに知って欲しかったのだ。


映画を最初観た時、トニーとシュー・ジンレイは新婚さんらしく見えないし、金城君とフォン(スー・チー)も恋人ぽく見えないと思った。
考えてみたらそれはそのはず、映画のほとんどの時間はヘイはスクツァンに対し「信頼のおける夫」を演じていた(演じているように見えるように、演じていた)のであるし、ポンは恋人の自殺により女性を愛することに臆病になっていてフォンに対して距離を置いていたのだから。


そう言う意味では、これは恋愛が始まる頃には結末を迎える映画とも言えるだろう。

ヘイが食事を用意してくれて流石香港、素敵な夫♪と思ったら薬を料理に混ぜる為に作っていたんだよね・・。妻に飲ませるために薬を入れたスープを、訪ねてきたチョイ(チャップマン・トウ)に飲まれてしまい、その後チョイがいぎたなく眠りこけてしまっのだけど、一回目観た時は薬のせいで眠ってると気づかず、酔っ払ってしまったのだと思いましたよ(汗)。

二回目鑑賞時は、映画の最初の方に帽子をかぶったヘイが計画を進める様子が描かれており、一回目の際はごちゃごちゃとなっていた部分がかなり頭の中ですっきりと整理されました。


ポンの心理描写(恋人を病院に運び込むシーン、ヘイの犯行の様子を想像するシーン)は以前の「インファナル・アフェア 終極無間」のラウの心理描写よりも鮮やかに洗練されて表現されていて、かなり見応えある場面でした。

もう一人の主役、ポン。
理性的なヘイに比べて直情的とも言える性格。警察を辞めて酒浸りの探偵をしている。
恋人に自殺された時の、ヘイをすがるような目で見るポンのせつない表情ときたら!
金城君の演技も素晴らしいものでした。金城君だけ本当にお酒を飲んでいたそうですが、浅い酔い、泥酔、酔っ払い方にも様々な振舞いがあることを意識的に無意識的に見せてくれました。

映画のストーリィとは直接関係なかったけど、ガス爆発がある前、スクツァンが近づいてきたヘイに対して「後で見せるから!」と胸元に隠したものは何だったんだろう。平和な夫婦の一ページと言った感じで。
「インファナル・アフェア」でウォン警視がエレベータ前でヤンを「おい、ちょっと」と呼び止め「いや、何でもない」と言ったのと同じで、今となっては永遠にわからない謎だ。(ウォン警視の台詞はアドリブだったそうだけど)


ヘイの妻役のシュー・ジンレイは冷静な女性役で映画のサスペンスの緊張感を高め、ポンの恋人になりつつあるフォン、スー・チーは時にはおどけ役・場のなごませ役としてうまくフィットしていたと思います。
二人とも脇役に近い状態で、本当は映画上でもっともっと重要な役でもおかしくない女優さん達ですが、男同士のドラマが得意なアンドリュー・ラウ監督の作品なのでしょうがないかな。

それにしてもフォンが「ボスの下着を洗濯で何枚も駄目にした」って・・。
スーツを洗濯機で回した訳でもないのに、そんなに簡単に下着が駄目になるかな。どピンクのシャツとでも一緒に洗っちゃったのかな?

category: 香港映画

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コメント

 

それは・・・

だめにしてしまった下着とはシ○ク製だったからと聞きました。
(でも普通はわかりませんよね・・・)
傷城についてはたくさんたくさん思いがあります。
(ブログでも書きましたがなんか次から次へと出てきます)
インファは謎解きが多くそれに終始してた感がありますが
登場人物が限られているからか、最初から犯人がわかっているからか、
人物像に目が行きます。
地味だけどいい映画です・・・v-406

ドンチャ #C04vCiTU | URL | 2007/07/12 00:56 | edit

>ドンチャさん

>だめにしてしまった下着とはシ○ク製だったからと聞きました。

そうだったんですか。やっぱお金持ちだからシ○クなのね。
字幕だと文字数制限があるから、広東語ではシ○クの言葉があるのでしょうね。

私も人物に目が行きます。トニーの表情一つ一つ眼が離せません・・。

>地味だけどいい映画です・・・

同感です!!

ぐう #ex3yOCrA | URL | 2007/07/12 21:16 | edit

後で見せるから、というのは…

>スクツァンが近づいてきたヘイに対して「後で見せるから!」と胸元に隠したものは何だったんだろう。
 例の卓球ラケットをしまう木箱だと思います。以前の箱が古い上に放火事件でいぶされてしまったので、別の頑丈な木箱の中にビロードでも張って、プレゼントするつもりだったのでしょう。
 その頑丈な木箱のせいで、ガス爆発後もワインセラーの中で無事だった卓球ラケット…それが阿邦に、阿頭の正体に気づかせる小道具になるのですから、思えば皮肉です。

 中国語台詞には、シルクだからとかいう台詞はないんです。シルクやレースで、乱暴に洗ったらダメになるのは、奥さんのランジェリーだと思うのになあ…。男の下着って、そんなヤワなのってあります? カルバンクラインだって丈夫だと思うわ…。

nancix #q2FNM5.6 | URL | 2007/07/13 00:44 | edit

nancixさん、ありがとうございます。

>例の卓球ラケットをしまう木箱だと思います。

横にあったちょっと小さめの箱がそうなんですね。木工用ボンドとか入ってる工具箱かと想ってました。
火事の時もスクツァンが持ち出そうとしてましたものね、ラケットの箱。
彼女はいつヘイの正体に気づいたのだろう。小箱を作っている時?それよりも前?

>中国語台詞には、シルクだからとかいう台詞はないんです。

そうなのですか。男性用下着のシルクって、そもそも見た事ない・・・女性物にしてもそんな高価なもの縁がないし。(笑)

ぐう #ex3yOCrA | URL | 2007/07/13 07:27 | edit

あらま・・・

>シルク製
うっかり勘違いでしたね。(^_^;)
すみません!
男物のシルクって不思議な感じはしましたが
神経質だしエリートだしひょっとして肌の関係で(かぶれるとか)シルクなのかと。
失礼いたしました!ヘヘヘ!

ドンチャ #C04vCiTU | URL | 2007/07/15 00:55 | edit

>うっかり勘違いでしたね。(^_^;)

ドンチャさん、いえいえ、台詞で「シルク」とは言ってないけど、シルク製かもしれないのですよ。ただ、台詞にはわかるような説明ないのですね。

洗濯で駄目にする、て色物と一緒に洗ったか、高級な素材(クリーニングに出すようなもの)を洗濯機で洗ってしまったか、くらいしか思いつかないのですよね。

ぐう #ex3yOCrA | URL | 2007/07/15 17:01 | edit

ぐうさま

横から失礼します。私も一回目はあまりわからなかったのですが、2回見てやっと
全体が見えてきたような気がしました。

それにしてもトニーはなんてすごい演技をする方なんだろう!と感動しました。
特にうまいな~と舌をまいたのは:
①スクツァンを暗殺すべく下準備を完璧にした後、仲間と飲み屋で宴会のたけなわ、ポンから彼女の出生記録を渡され、「血がつながっていない」ことを知らされた
時の表情。何にもしらない仲間が浮かれている中で、一人愕然と座るトニー。
脳裏には、自宅に残してきた妻と殺害する予定のキョン。もうどうすることも
できないまま、携帯がなり、震える声で答えるシーン。
②病院の一室。意識もなくこんこんと眠るスクツァン。夜中に突然、容態の急変を知らせるブザーがなり、医師や看護婦が飛び込んでくる。愛するものの死を予感しおびえるトニー。せりふもなにもないシーンだけど、恐怖を目で表現していることろがすごい!
③最後にぽんに「スクツァンは僕の家族だった」って告白するシーン。表情はすごく抑えているのに、本当に声が震えていた。。。。悲しみが見ている私にストレートに
届いたシーンでした。
④復讐殺人を実行する前と、スクツァンが入院してからのヘイの顔の表情がぜんぜん違う。。。。時に意識のない妻に新聞を読んであげるシーンのなんと悲しいことよ。。。。

ぐうさんは、トニーのどのシーンが一番好きですか?

Goo映画などの批評を見ていると、結構厳しいものも多いような気がしましたけど、それは、あのインファナル・アフェアーがあまりにもヒットしすぎてしまったために
期待が大きかったのでしょう。私は、2回見て、いい映画だな、と思いました。
明日、また今度は母をつれて3回目に挑戦です。。。

また新しい発見があるかもしれません。

では、、、

sumiko #- | URL | 2007/07/15 22:45 | edit

sumikoさん、素晴らしいコメントありがとうございます。(ぐうさまではなく、ぐうさん、で結構です)

sumikoさんが挙げられたシーン、どれもトニーの演技の凄さが出てますよね、私も大好きなシーンです。
どのシーンが一番好きかを決めるのは難しいのですが、sumikoさんの③の「スクツァンは僕の家族だった」と言うところのシーン、わかりづらいですが、トニーの涙がうっすらと見えます。鼻の頭の所に溜まった涙が光っているのがわかります。
ずっと自分の感情を押さえてきたヘイが、感情を露にしたシーン(トニーは役に入り込んでいたので無意識に涙が出たのだと思います)として好きなシーンです。

でも眉一つ動かさずに殺人を行ってるヘイの顔も好きなんですよ。私って鬼畜?(笑)

明日三回目なのですね、また新しい発見があるといいですね♪

sumiko さんも「トニーLOVE♪」なブログを始めてみてはいかがでしょう。楽しいですよ。(既にブログ持っていらしたら失礼をお許しください)

ぐう #ex3yOCrA | URL | 2007/07/15 23:57 | edit

ぐうさん

とうとう3回目、行ってきました。はずかしながら、3回目でやっと、キョンではない方のストーカー張りの不思議な男の由来が理解できました。。。。(汗)2003年に逮捕された男が逆うらみして、へいをねらっていたのですね。おお、こわ。。。

中国語の名前になじみがないので、頭の中で、名前と関係が一致するのに
手間がかかってしまったのです。

今日トニーの演技ですごいなって思ったのは:スクツァンを睡眠薬で寝かせ、その寝顔をじっと見入るヘイの顔。「どう殺そうか」とでも考えているような
昼の顔とはぜんぜん違う暗い表情。ヘイの暗い過去や、恨み、怒りが如実に、、、
現れて、、、すごみが出てました。

そして、ポンの一回目のマカオ捜査の結果の報告を受けるバーでのシーン。
25年前の殺人を突き止め、スクツァンの父の事件は、復讐殺人だと突き止めたポンに「お前だったら、どうしてた?」ポンは「俺でも同じことをしてた」。その後、ヘイは丸めた手で口元を隠してましたね。まるで、ほころびようとする口元を隠すみたいに。。。。自分が犯した殺人の是非を認めてくれた元部下の一言がうれしかったけど、それをあらわすわけにはいかないみたいに。

本当に何度見てもトニーはすごいと思わずにはいられません。

トニーの涙といえば、ブエノスアイレスで、チャン・チェンが差し出すテープレコーダに何か吹き込もうとして、思わず涙ぐんでしまうシーンが忘れられません。

そして、このブエノスアイレス、来月新宿のK's Cinemaの「中国映画の全貌2007」で3回ほど上演予定があるみたいです。今から楽しみにしているところです。

ではでは、、、、

ブログ、、、残念ながら持っていないのです。
簡単にできるのでしょうか?







sumiko #- | URL | 2007/07/16 20:20 | edit

sumikoさん、いらっしゃいませ。

>キョンではない方のストーカー張りの不思議な男の由来が理解できました。。。。(汗)2003年に逮捕された男が逆うらみして、へいをねらっていたのですね。おお、こわ。。。

これ、最初名前が出るの一回きりで、後の登場でまた名前出ても誰だったけ?ですよね。後の登場は暗くてほとんど顔が出てないし。私は一回観て、その後すぐノベライズ本を読んで最初のレイプ犯とわかった次第です。

口元を手で隠す演技は多いですが、「インファナル・アフェア」でキョンが「10分だぜ」と車の中で言っている時、やはりトニーは口元に手をやって悲しみを堪えてるシーンも印象的です。

>そして、このブエノスアイレス、来月新宿のK's Cinemaの「中国映画の全貌2007」で3回ほど上演予定があるみたいです。今から楽しみにしているところです。

私も行こうと思ってます。この日はレスリーファンも沢山いらっしゃると思うので当日券のGETを頑張らねば・・・。

>ブログ、、、残念ながら持っていないのです。
簡単にできるのでしょうか?

簡単に出来ますよ。
私はHP作成は難しいと思ってやってないのですが、ブログはすぐ始められました。私のやっているのは「FC2」と言う無料レンタルブログですが、右端にFC2のバナー(ヒヨコの絵があるところ)がありますので、そこを試しに覗いてみてください。
sumiko さん、これだけ素敵な文章が書けるのですから、ご自分のブログがあると楽しいと思いますよ。

ぐう #ex3yOCrA | URL | 2007/07/16 23:17 | edit

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