ぐうの日常

香港映画俳優トニー・レオン梁朝偉を地味に応援する管理人ぐうの、日常のつぶやきです。  画像の無断転載は禁止です。

「三姉妹~雲南の子」観ました 

 

11月24日(土)東京フィルメックスにてワン・ビン監督の「三姉妹~雲南の子」を観ました。

東京フィルメックス

雲南で、母親は出て行って行方知れず、父親は出稼ぎのため、近所の親戚のおばさんの家でご飯を食べさせてもらいながら、幼い三姉妹が生きていく様子を淡々と撮影したドキュメンタリー映画。
長女が幼いながらも、下の次女、三女の面倒を見ているけれどもそれも限界があり、服は着の身着のまま、長女が下の子のシラミをとってやっている。履いている長靴に穴が空き、その割れ目があたって足からは血が出ている。泥だらけの足に傷がついて、感染症にならないか心配になる。

時には定点カメラで家の中を歩き回る子供たちや親戚のおばさんの様子が映し出される様子は、時々、果たしてこれは映画なのだろうか、という疑問が浮かぶ。つまりそこには一切の加工はないからだ。
時にはそれを撮影しているカメラマンの坂道での苦しい息遣いまで入っているし、出稼ぎのバスの車掌は「大人二名?このカメラの人のチケットは?」と言う。
それは、まさしくリアルであると同時に、本来は、映画には「カメラで撮影している人」は存在してはならないのに、この映画ではそこにいる(そしてその部分は敢えてカットしていない)ということだ。

しかも、このカメラの人はたぶん男性だと思うがーもし女性なら泥だらけの子供たちの顔を拭いてあげたくなるだろうし、危ない物を持っていたら止めたくなるだろうー、一切子供たちがしていることに干渉せずに、ただ撮影しているのだ。

これを一つのお話だと感じる人もいれば、一種の記録映画だと思う人もいれば、退屈でつまらないとかこういう子供が泥だらけで辛そうな様子は観たくないと思う人もいるだろう。この辺は好みが分かれる映画だと思う。

救いはといえば、出稼ぎの父親が時折帰ってきた時の、子供たちの嬉しそうな顔、それを慈しむ父親の様子、時間の経過とともに子供たちがだんだん大きくなってきて、服の汚れも減ってきていること(自分で洗濯できるようになった?)、なにはともあれ、子供たちがなんとか無事に大きくなってきていることだった。

雲南と言えば、これまで美しい民族衣装、稲穂実る棚田、を思い浮かべていたが、この映画では標高3000メートルの高地で、栽培している作物もじゃがいもが主流のような貧しい生活。こういう雲南もあるのだ、こういう現実もあるのだということを知ってほしいというのが、監督の一番の願いだと思う。

「三姉妹~雲南の子」は、2013年初夏、シアター・イメージフォーラムにて公開とのこと。

(上映が始まってまだ間もない時間にちょっと大きめの地震があり、劇場内に軽いどよめきが起きました。もしかして上映中止にならないか、とか、3・11のようにならないかという考えが一瞬よぎりましたが、その後揺れは起きず、無事最後まで上映がありました)

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INTRO | 2013/05/11 18:59

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