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ぐうの日常

香港映画俳優トニー・レオン梁朝偉を地味に応援する管理人ぐうの、日常のつぶやきです。  画像の無断転載は禁止です。

「LOVE」「星空」観ました 

 

大阪アジアン映画祭で観た「LOVE」と「星空」の感想を今更ですが、一言二言・・・。

「LOVE」

「LOVE」

「モンガに散る」でオーラありまくりのヤクザの若者を演じていたイーサン・ルアンが一転、今回はどう見てももてなさそうな内気な吃音の青年を演じていたり、同じく「モンガに散る」で巻き込まれ型タイプの若者を演じていたマーク・チャオがエリート社長を演じていたりと意外な配役がぴったりはまっていて、なかなか新鮮でした。
映画は、三組の恋愛話が同時に進んでいくと言う形で、お話のテンポも良く、10分に一回は笑いが起きるような観客が楽しめるお話。
脇役では北京のおまわりさんが人間臭くてとっても良い感じでした!
「モンガに散る」のその他の登場人物もこっそりカメオ出演していて、ドッグという役を演じた青年が鶏のもも肉を頬張りながら出てくるというファン・サービス。

ただ、難を言えば、男性陣に意外なキャスティングをしている割りには女性陣は、ヴィッキー・チャオは気の強い北京のワーキング・ウーマン、スー・チーは愛人生活に疲れた女性、とステレオタイプな配役。
男性陣で遊んだ分、女性陣では安定感を選んだのかもしれませんが、スー・チーの愛人、というか籍を入れてないが一緒に住んでいる富豪をニウ・チェンザー監督自身が演じるなど、監督、またまた良い役取り過ぎ!と笑ってしまいました。

イーサンのお話、マーク・チャオのお話はあれでいいとしても、エディ・ポンの方のお話の部分は途中までは面白かったけど、あのラストはちょっと偽善的かなーーと、ひっかかってしまったのはやはり監督が男性だからかなあ、女性はあんな風には割り切れないよなあと思いました。お互い、縁を切ってしまった方が気持ち良く生きていける場合もあると思うので。

「LOVE」というタイトルから、恋愛のお話、というのが見る前の第一印象でしたが、映画では恋人同士以外に、兄妹愛、親子愛、夫婦愛、といろんな愛が盛り込まれ、全体的にはほっこりと温かい気持ちになるお話でした。
個人的には、ヴィッキー・チャオが胡同の物件の鍵を忘れてきて、高い塀をハイヒールで乗り越えようとするシーンと、ヴィッキー、マーク、おまわりさんの三人のやり取りが映画の中で一番好きなシーンです。


「星空」

「星空」

台湾の絵本作家ジミーさんのお話を映画化した作品。原作は読んでないのですが、絵本の世界を感じさせる叙情的なシーンが印象的でした。
両親の不仲により、内に閉じこもる性格の主人公の女子中学生(7年生と出ていたのは、たぶん中学1年のことだと思います)を、「ミラクル7号」のシュー・チャオちゃんが演じています。シュー・チャオちゃん、大きく、すっかり女の子らしくなって!
前髪を目の上ぎりぎりに揃えている形が、内向的な性格を上手く表していました。(男の子との冒険旅行の後、微妙に前髪が分けられ、少し明るい雰囲気になっているのも、彼女の心境の変化を表しているのだなと思いました)

主人公の女の子が、子どもの頃、両親と楽しく完成させていたジグゾーパズルを、また一緒に完成させたいと思い、口論をしている両親を誘うのですが、「部屋に行ってなさい」と、断られるシーンはせつなかったです。
ゴッホの「星空」のパズルの最後の1ピースが見つからず、感情を爆発させる後姿は、彼女なりの祖父の死を悲しむ方法だったのだと思います。

同じく大人しい同級生を演じていた男の子も、どこか主人公の女の子の分身のような、不思議な雰囲気の少年でした。
彼はどうやって大人の女性の絵を描いていたのか?女の子は入院しているお祖父さんのところへ深夜行ったのか?(朝、お祖父さんに渡したはずの青い象が彼女の手元にあったので、たぶん彼女の夢か妄想だったのだと思うのですが)などなど、映画にはいくつかの謎の部分も残りますが、それも絵本が原作の映画であり、謎の部分も魅力の一部と思います。


映画を観て感じたのは、大人になるということは沢山の割り切れない思いをかかえること、ピースが揃わないジグゾーパズルの絵を抱えて生きていくことではないのかなということ。
ピースが欠けた部分は、親の愛情だったり、かなえられない夢だったり、失った家族だったり、友情だったり。
それが永遠に完成しないのだということを受け止めるのが大人になるという事なのかなと思いました。
そういう意味では、彼女の母親は、自分の可能性を止めたくないと、欠けたピースに苦しんでいたのかもしれないし、父親は妻を引き止められないと、また別の欠けたピースに悩んでいたのかもしれない。

そう思うと、一見、身勝手な二人の親の姿にも、何故かいとおしさが湧いてくるのです。

映画の最後に登場した、数年後の彼女は(グイ・ルンメイちゃんが演じています!)、ピースが欠けたジグソーパズルを見ても動揺しないような大人になっています。


あと、「父の初七日」も先日観て参りました。(ここのところ台湾映画ばかりや・・・)

「父の初七日」

「セデック・バレ」「LOVE」「星空」鑑賞の後では、正直地味な映画(ごめんなさい)という感じでしたが、馴染みのない台湾のお葬式の一連の作業はなかなか興味深かったです。
たぶん、日本のお葬式も、いざ、その場になってみたら「えっそんなことするの」という普段知らない別世界だなと思います。
そういう別世界に落とされて、何がなんだかわからない中で揉まれている間、たぶんその間は亡くなった家族のことを忘れて忙殺されているのかな、と・・・。
そういう風にできているのでしょうね・・・。
父の分のお土産を買おうとして、あっ亡くなっていたんだ・・・と気づき涙する主人公。そのお話は向田邦子さんのエッセイでもあったなあと胸が痛みました。

 

category: 映画

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